本屋さんのビジネスコーナーに行くと、「コミュニケーション」関係の
本がたくさんあります。
先日一冊の「コミニケーション大百科」（戸田久美著、かんき出版）を
購入しました。
目次を読んでみました。項目としては、「伝える」「聞く」「質問する」
「切り出す・切り返す」「大勢の前で話す」「仕事以外で会話する」
という6つのテーマで解説がされています。
特に、「切り出す・切り返す」が大切そうなので、本文に目を通しました。
確かにこの６つのテーマは重要と思います。私の最初の感想は、
他にまだ大切なことがあるのでは？
私の考えでは、コミュニケーションの第一歩は「こちらからの積極的声がけ」
で決まると思っています。「こう言われたら、こう反応する」とか、
「こういう時は、こう切り返す」といういわば受動的な対応も大切ですが、
こちらからいかにコミュニケーションを持とうとするかの
「積極的（能動的）な姿勢」が何より大切と、私は考えます。
私が勤務していた会社はフリーアドレス制になり、誰が隣に座るか
毎日わからないという状態でした。
ある日のこと、朝から忙しくて隣の人と話している余裕は
なかったのですが、午後になって余裕もでき、ふと隣の人を見たら、
なんと日本茶を入れる道具を
ワンセット、机の上に置いているのです。トレイ、急須、お茶缶、
お茶っぱ、茶碗、などです。
「それはなんですか?」とあえて聞いたら、「私はコーヒーが飲めないので、
日本茶をこの急須で入れて、毎日飲んでいるんです」と。
「そうなんですか、でも本格的な日本茶セットですね？」と言ったら、
彼はまんざらでもない顔をしていました。
数日後、会社の個人ロッカーの近くで、またその彼を見ました。
当然日本茶のワンセットを手に抱えていました。
私の方から「いや実は、私も日本茶のセットを机の上に置いて
お茶を飲むことを、始めようかなと思ってるんですよ」と言ったら、
彼はすごく嬉しそうな顔して「あー、ぜひ一緒にやりましょうよ」と
言ってくれました。
普段は自分から話をするような感じの人ではなく、一心に仕事をしたい
雰囲気を周囲に振りまいて仕事をするような感じの人に見えましたが、
そうではないんですね。笑顔がむしろ可愛く見えました。
たった、この最初の一言の声がけで、そしてその後のふたこと、
みことで「ぐぐっ」と相手の心がオープンになっていくのを感じました。
彼も話すチャンスをうかがっていたり、どう最初の一歩を、
あるいは最初の声かけをどうしようか考えていたのかもしれません。
声へかけられて、嫌がる人はほとんどいません。
相手が忙しければそれなりの反応をしてくるでしょうが、
内心はありがたく思われても、嫌われはしないと思います。
あなたも気軽に声をかけてみてはどうでしょうか？
いかにきっかけを作るか、いかに相手に好感してもらえるか。
ただ、きっかけを作るには最初に提供する話題が必要です。
いかに引き出しをたくさん持ち、瞬時に「場の状況を判断」して、
話すきっかけを掴むかが大切です。日頃のアンテナも大切です。
それがコミュニケーションの第一歩です。
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